矯正歯科は、見た目を良くするということも当然ありますが、歯並びの悪さは、美容の問題以外にも不正咬合、発音障害、虫歯、歯周病などの原因にもなります。また、義歯を付ける際、歯並びを治さないと義歯を付けられない場合があります。歯には力を加えるとその方向に移動する性質があります。その性質を利用して口の中に様々な矯正装置を入れて歯に一定の力をかけ時間をかけて歯を動かして治療していくものです。
矯正歯科の種類
矯正装置には、取り外しのできるタイプと固定式のタイプなど多くの種類がありますが、一般的には固定装置を使います。代表的なものは、金属製のメタルブラケットや目立ちにくいセラミックブラケットがあり、歯の裏側からつけることのできる装置もあります。装置にはそれぞれ特徴があるので、患者さんの年齢、不正咬合の状態・程度、お仕事等を考慮して、使用する装置を選択します。
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- プラスチックブラケット (歯によくなじみ、メタルタイプよりも目立ちにくい)
- ワイヤーは金属ですが、ブラケット部が透明で歯になじみ通常のメタルタイプよりも目立ちにくくなっています。ワイヤー部はメタルタイプと同様のため、同じく高い効果が期待できます。
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- セラミックブラケット (見た目がきれいな女性に人気の矯正装置)
- セラミックで作られている矯正ブラケット装置です。耐久性、審美性に優れており見た目がきれいなので女性に人気の矯正装置です。
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- コンビネーションタイプ (上顎の裏側矯正で目立たなくすることが可能)
- 上顎の裏側に矯正装置をつけ、下顎にクリアタイプの装置をつけるタイプです。上の歯のみを裏側矯正に変更するだけでも、かなり目立たなくすることが可能です。
矯正治療の流れ
現在の問題点や悩みをお聞きしながら診察し、歯科矯正の概略・期間・費用などを説明します。
診断に必要な頭蓋全体のレントゲン、歯列の模型、写真などの資料をとります。症状によっては、顎間接のレントゲンや顎の動きの機能検査もします。
精密検査の結果をもとに、治療方針・期間・費用の詳細を説明します。
治療中に虫歯や歯周病にならないように予防処置をします。既に虫歯や歯周病がある場合には治療します。
矯正装置を装着して歯を動かし、段階的に治療を進めます。装置の装着後には3~4週間ごとに通院します。
動的治療を終えてから、かみ合わせが安定するまで保定装置を使い、移動した歯を安定させます。